2016年7月28日木曜日

野呂川の花

野呂川を歩きながら写真を撮った花の名前を調べました。ほとんど自分が忘れないようにということと、花の名前を調べるトレーニングみたいなものです。

写真の手前のざわざわした植物は、フジアザミです。南アルプスの沢筋にもいっぱいのフジアザミ。本場富士山のフジアザミはもっと棘だらけですけど。


ミヤマコウゾリナ 深山顔剃菜 間違っているかもです、何か違う帰化植物化も?あまり見たことない花です。林道わきに、この場所だけに咲いていました。


ヤナギラン 柳蘭 ランの仲間ではありません。この花が咲くと夏のピークは終わりという感覚、どこか夏の思い出というセリフが似合う花です。今年はもう咲いていた、両股小屋の前。


ヤナギラン、ドアップ


最近、地味で小さな花にも目が行くようになりました。そのことは僕にとって新しい感覚です。見ようと思わないと気付くことも出来ないってことだと思います。


今までだったらまたく気づいていなかったでしょう。そんな樹林帯の地味な花。


コイチョウラン 小一葉蘭 野呂川越の登り、2200m前後の標高のところにたくさん咲いていました。


ちょっとピンボケごめんなさい。コバノイチヤクソウ 小葉の一薬草  


ミヤマアキノキリンソウ 深山秋の麒麟草 夏の終わりの代表。


ゴゼンタチバナの白にも出会えました。 御前橘


ヤマオダマキ 山苧環


サワギク 沢菊 葉が特徴的です。


ヤマハハコ 山母子 


シナノオトギリ 信濃弟切


ホウキアザミ 箒薊 アザミは同定が難しいのでいまださけてしまう・・・


ミネウスユキソウ 峰薄雪草 


コキンレイカ 小金鈴花


シロバナヤマホタルブクロ 初めて白のホタルブクロを見ました!


ヤマホタルブクロ 山蛍袋


ヤマウドの花 独活、漢字だとこんななんだ!山菜のウドです。


シモツケソウ 下野草 下野は今の栃木県あたり。


ヨツバヒヨドリ 四葉鵯


間違いもあるかもしれませんが、なかなか大変な下調べ。でも、和名もからめると面白くなってきたという最近の感想です。

2016年7月24日日曜日

両俣小屋

北岳方面に入りました。富士川の支流の早川が野呂川となり、最後に大きく沢が分かれるのが野呂川と北沢です。野呂川と別れた北沢の上流にあるのが北沢峠で、北沢峠標高約2000mには山梨、長野どちらからもバスで行くことが出来ます。古い話をすると、40年近く前、自然保護か開発かで揺れた北沢峠への道路建設。そんな論争があったことなど忘れてしまって、当たり前のように皆さんバスで向かいます。梅雨明けはまだのようですが、写真は夏山シーズンが始まった南アルプスの玄関口の一つ芦安村駐車場。朝4:45くらいの駐車場です。いくつかある駐車場、1,2,3,4…順番に埋まっていきます。当然数字が増えるとバス停から遠くなります。でもそんなに遠いわけではありません。


マイカー規制でバスに並ぶ行列。バス会社も、タクシー会社も全ての広河原に行こうとする人を運ぼうと、対応しています。あまりに多いと対応しきれないこともあるようです。芦安から広河原までは約1時間。5:15分の始発便、タクシーの方が先に出ました。乗り心地はタクシー(ジャンボ)の方が断然良いです。料金の違いは数十円です。ただ、自由な時間に走れるわけではなく、バスの時間に沿うように走るタクシーです。


天候が好転しています。


広河原で北沢峠行きのバスに乗り換え。広河原までは民間のバス、タクシーですが、広河原から北沢峠行きのバスは南アルプス市営のバスです。


広河原~北沢峠間(だいたい25分くらいの乗車時間)の、だいたい半分の野呂川出合でバスを降ります。


野呂川の本流と、支流の北沢との分岐。野呂川源流に建つ両俣小屋までは林道歩き2時間ちょっとです。アップダウンのある単調ではない林道歩きです。


林道の途中から見えた馬鹿尾根(仙丈ケ岳と塩見岳ををつなぐ長大な尾根。ばかばかしいほど長い登り、下りが続くことから付いた名前。)


野呂川出会いのバス停から、両俣小屋までの林道歩きは標高差約200m、登っているはずなのに期待に反して、こんな下りも出てくる林道です。


やっともう少しで両俣小屋です。基本、林道歩きは好きではありません。


やったー!着いたぞ両俣小屋!


小屋番は星美知子さん。下の写真、玄関のサッシの左にチラ見えの星さん…偶然です。


星さん~、小屋の様子をブログに書いたもいいですか?と聞くと、どっちでもいいよ適当に…ということで撮った写真です。小屋の台所。


食堂。両俣小屋の朝食は早いです。4時か4時半。夕食も夕方4時に着かないと出さないよ!とプレッシャー。普通の山感覚で行けば優しく対応してくれるはずです。普通の山感覚?日の出前に登って午後の早い時間に到着、午後4時がリミットかな。


両俣小屋から馬鹿尾根にのっかり、三峰岳みぶだけに登って先を目指す予定でしたがアクシデント。残念ながら今回は敗退。山は逃げませんから再チャレンジ!写真は野呂川越です。 


どうやって前に進むか?与えられた条件の中でどう勝負するか?それを悩むのは前を向いているからです。山登りの場合目的の場所に到着した後、下山がひかえています。その帰りのことも含めて前を向かなくてはなりません。今回は敗退でした。そんで、下山してすぐの両俣小屋があまりに居心地がいいので、そうめん!そんでbeer!


この日は遭難が重なって、複数の対応をしていた山梨県警の皆さん。ご苦労様です。


約2時間の林道の下り。途中ふと気が付くと黒い塊、クマ!


林道のすぐ横でした。直線距離で約20m!立派な体格の雄かな?両俣小屋の星さんが、クマ出るよ、とおっしゃっていた通りの展開。大きな声で威嚇したつもりですが、クマさんは食事を邪魔されてちょっと不満そうにふてくされたように沢筋を下って行きました。こちらは、ストックを武器にしようと、むかってきたら戦うつもりで身構えましたが、相手にされなくてよかった!


両俣小屋までは救急車は入れないということで、野呂川出合にスタンバイしていた救急車。連絡がつかず(電波状況がすこぶる悪い)、手持ちぶたさの救急隊員に会った林道終点でした。お疲れ様です!




2016年7月22日金曜日

西天狗東天狗

 中央道を西へ。北八ツ(きたやつ)の天狗岳登山です。


唐沢鉱泉-西天狗-東天狗-黒百合平-唐沢鉱泉の周回コース。登山口の唐沢鉱泉に真新しい看板。今年7月から登山の際の登山届提出が義務付けられた長野県です。とくに罰則規定はないようです。「登山計画書の提出方法」という項目が新しい感じでした。それは従来の黄色い登山ポストに紙ベースの登山届を提出、という発想からかなり前進した内容でした。
①山と自然のネットワーク コンパスから
②長野県ホームページ 電子申請から
③登山ポストへの投函
ネット対応できるものは、QRコードで読み取れるようになっていました。
僕は登山届はコンパスを利用しています。以前の記事で案内しています。


苔むす樹林帯の北八ツですが、意外と岩がゴロゴロしていて歩きにくいです。よく踏まれた登山道なので、不安定な岩はあまりないのですが、苦手な人は多いです。


 シラタマノキの花


西天狗岳のピークから西に延びる尾根、登るにつれ森林限界となります。


 チョウジコメツツジ 丁字米躑躅


西天狗岳山頂 2646m


南八ヶ岳の鋭いピークも見渡せました。


白みがかった、ちょっとおしろいでも塗ったようなバイケイソウの花


東天狗岳 まるでこの日が梅雨明けしました!というような青空でした。


北八ツ全体が見渡せました。


奥にプチッと見えるのがニュウというピーク。左が主稜線。右の岸壁が稲子岳南壁と稲子岳。真中が大きく凹んでいるのがわかります。巨大な凹地おうちです。 平安時代に起きた大規模な山体崩壊の名残です。稲子岳は元々左の主稜線とくっついていたのだけれど、崩れてそこでとまって、巨大な凹地が出来たそうです。  参考


東天狗と西天狗。相変わらず岩ゴロゴロで歩きにくい登山道。


黒百合ヒュッテで、長門牧場のおいしいアイス。最後の1個ということでみんなで。


小屋の奥に鹿の食害防止のネットが見えます。黒百合平ですから、クロユリがたくさん咲いていたのだと思います。今はだいぶ減ってしまったと小屋番さんのお言葉。今年はもう咲き終わったそうです。


実はこのルートを夏に歩くのは○○年ぶり・・・全く記憶がありません。唐沢という沢の上流から下るルートですが、上部はほとんど河原歩きに近く、大岩を登ったり下ったりまたいだりで、大変苦労する登山道です。


2カ所ほど新しい巻道が付けられていて、露岩が少ないので歩きやすかったです。よく整備もされていましたし。


こういう作業はとても大変だと思います。ご苦労様と感謝です。


樹林帯の中にキソチドリがたくさん咲いていました。


唐沢鉱泉手前に不思議な光景。これも源泉の一部なのでしょうか?


トイレもある駐車場。ここは無料です。アブが大発生していて、車の中になかなか入れませんでした。唐沢鉱泉の方が殺虫剤を貸してくれました。この時期は仕方ないそうです。