2015年3月29日日曜日

苗敷山地図読み

この冬も地図読み講習を何度かやってきました。ルートを設定するのにあたって考えたことは、特徴的な地形のところではじっくり、わかりやすいところはスピーディーにということでした。現在地の確認、目標設定の仕方、先読みをして、コンパスに記憶させて、どんなことに注意して進むかという説明が主です。

穂見神社里宮参道

まずは里宮にお参りしてからの登山開始

穂見神社がある苗敷山。では穂見神社とは?韮崎市のサイトから教えていただきます。
南アルプスの鳳凰山を拝する山岳信仰の場として造営された苗敷山穂見神社(奥宮)は、稲作の神としてかつては広く信仰を集めていました。現存する社殿は元文元年(1736年)に再建されたもので、本殿・渡殿・拝殿が一体となった権現造りで、数少ない山岳信仰の神社としてたいへん貴重なため、韮崎市指定の文化財に指定されています。」


あらわれた丁目石、三丁目


主稜線の分岐

標高700メートル周辺の平らな台地状のところ。とても立派な鳥居です。華表とも言います。山梨県埋蔵文化財センターのサイトに教えていただきます。
「13丁目にあたる尾根上には寛文4年(1664)の銘を持つ石華表(石鳥居)があり、額に「苗敷山」、貫に製作年代「寛文4申辰年4月3日」、柱の裏には製作者「大工府中魚町2丁目大阪吉兵衛」の銘があります。大工府中の魚町は、現在の甲府市中央3丁目付近に当たります。甲府府中からもわざわざ寄進される程、当時苗敷山への信仰が人々に浸透していたことがうかがえます。


今から350年も前に建てられたものです。横から見たら危ない!倒れてしまうのでしょうか?350年前というのは、南アルプス市の果樹地帯を潤している『徳島堰とくしませぎ』が作られたころです。



大伐採

伐採のための林道を歩かされたあと、最後の登りとなるところで、やっと古道に合流です。


すっごい枝ぶりのヒノキ


二十三丁目の丁目石。元々の道はズタズタにされてしまい、この町目石もナンバー通りでは無いかも知れません。


西行法師の和歌が刻まれている石碑。「甲斐の国の巨摩の郡の苗敷のそのから松の下そす﹅しき」という歌だそうですが、「是、後人ノが偽作セシナルヘシ」とも書かれているそうです。
水場でもあります。


だいぶくたびれた石段。中には動くものもあります。


穂見神社奥宮到着!


明治時代の廃仏毀釈の時に乱暴に集められた石物群


黒富士農場&うさぎや

苺大福

これはモミの木。本殿を取り囲むように残されています。


平成22年に保存修理工事をした本殿


苗敷山はここが山頂だという所がありません。穂見神社ががそれにあたるのでしょう。
北の旭山には山頂といえるものがあります。三角点の標石です。旭山を目指します。途中は、韮崎の町からも確認できるくらいの伐採地です。カラマツの苗木が植えられていました。


旭山山頂の三角点標石。


ここからが読図の本番といってもいい展開です。尾根は登るよりも下る方が数倍難しいからです。一般的な道迷いも下りが多いと思います。ピークからの下りはじめの見極めがとても難しいです。コンパスを使っていたとしても、コンパスに頼り切ってしまうと、自分の思い込みも入って間違えてしまう・・・地形図の表現している地形と、実際の地形を見比べて、コンパスの進行方向も確認しつつ微調整しながら進みます。
ここは気持ちの良い尾根でした。


無残な山の神の石祠

里に、どんぴっしゃ!


春霞でなんとなく写真がスモークがかかってしまっています。


地図読みの説明をしながら歩くと、どうしても時間がかかってしまいます。ただ歩くだけなら半日コースです。はっきり言って旭山はおまけ。ここでの主役は苗敷山穂見神社だと思います。ただ残念なことに、伐採で昔の道がなくなってしまった…


2015年3月27日金曜日

三方分山

この辺りの山に登るのに、絶対外せないキーワードは「中道往還」です。甲府盆地に入る古道の中の一つが中道往還ですが、静岡の吉原から続くこの道の難所は二つは、迦葉坂と阿難坂です。甲府から南下して精進湖を目指しました。山梨の古道の中でも最も重要な古道の一つが中道往還なんです。今の道の精進湖線の右左口トンネル前の説明板を見ていただいて、今日の山行のスタートでした。


精進湖の桜の蕾、膨らんでいますがまだ固いです。


パノラマ台の登山口

パノラマ台までは非常に整備されたいい道です。


やっぱ、山は富士!といったところです。


沢筋は崩落地形なので橋なんかがしっかり整備されていました。


こんな感じの登り。


橋の欄干に置かれていた石。これは富士山の噴火でここまで飛んできた火山弾です。


ちょこっと残っていた雪。凍っていたところもあった登山道ですが、アイゼンは使いませんでした。


パノラマ台到着。素晴らしい展望です!


本栖湖


精進湖


三方分山を目指します。ここは精進峠


精進山の三角点


三方分山山頂


阿難坂(女坂、峠)に向かう道は綴れ折の歩きやすい道でした。




古道、いにしえの人々いとなみの石積み。


丸太の橋


精進の集落の甲づくりの古民家


案内板


振り返った、阿難坂


やっぱ最後も富士山!









2015年3月26日木曜日

韮崎のカタクリ

 韮崎の春をちょっとだけお届けします。
良く地図読みで使う韮崎の里山にも春が来ました。いつも咲終わりのころ(4月初め)に思い出して、確かめに行くと「もう終わってら~」となることが多い場所ですが、今年は通りがかって思い出すことが出来ました。通勤の車が通るすぐ脇の群落です。


こちらはヤマエンゴサク、透き通った青がきれいでした。ヤマエンゴサク(山延胡索 ケシ科キケマン属)


まだ咲き始めたばかりなのでしばらくは楽しめそうです。地元の人はこの写真で見当がつく場所かもしれません。盗掘などなさらずそっと見守ってください。


募集中の山行です。どうぞご参加ください!

◇ カタクリとユキワリソウ 山:弥彦山634m角田山482m 花:新潟県弥彦村、新潟市

春の花で有名な弥彦山と角田山です。せっかく遠くまで行くので二日間スプリングエフェメラルの花々を堪能しましょう。雪割草(オオミスミソウ)の可憐な花、斜面一面を埋め尽くすカタクリの群生も圧巻です。

・日時集合:4月16,17日(,) 午前6時  韮崎市総合運動場 

・ルート  1日目: 韮崎=北陸道西山IC=弥彦山登山=寺泊 野積海岸お宿まつや
                                    http://www.matsuya-kayabuki.jp/

       弥彦山登山 妻戸尾根から登り雨乞尾根を下ります。
 
         標高差約450m距離約4km行動時間 4時間予定

      2日目 : 角田岬灯台-角田山登山-角田岬灯台=北陸道巻潟東IC=韮崎

       角田山登山 灯台コースから登り桜尾根を下ります。
  
          標高差約482m距離約6km行動時間 5時間予定

・ガイド料  : ¥33000