2016年10月13日木曜日

お中道

やはり登山は天気です。何も特別なことがなくても、天気が良ければ可能性無限大って気分になってしまいます。富士山の紅葉は黄色!カラマツの黄葉を見に行きましょう!とやって来たのですが、紅葉には少し早すぎてスベッてしまいました・・・それじゃあということで、大沢崩れ目指してお中道を歩いてみようとなりました。御庭までの山行内容は奥庭です。


お中道ってなんだ?ということで、僕もわかったようで詳しくはない話ですが、だいたい富士山の森林限界の中腹、2400m~2700mくらいを一周する修験者の道という認識です。


その道は今では全く廃れていて、一周するのはほとんど不可能と言われています。それでも今残されたお中道は、吉田口登山道五合目から大沢崩れまでと、吉田口下山道の獅子岩周辺、宝永第一火口周辺が現在の登山道と一致しているということで、それ以外は登山道ではありません。富士講信者の修行の道としてのお中道、3回以上の富士登山の経験と誓約書などがないと通る許可が下りなかったそうです。

写真は御庭あたりから大沢崩れの向かい始めてしばらくのところ、むかし小屋でも建っていたのかな?という廃材。これが登場した後は登山道もはっきりします。


整備の手は入っています。


滑沢
こんなことは中々知らないことですが、富士山はコニーデ型の均衡のとれた形で、そこが日本人好みであるというニュアンスですが、あの高みでもよく見ると谷と尾根が形成されています。尾根にも谷にも江戸時代から名前が付いていて、ここは滑沢なめさわ。


どんな経緯かはわかりませんが、この場所から見える遠くの山々の説明が石にきれいに彫られていました。


滑沢はえぐりとられていて、登山道が分断されていました。崖です。向こう岸の真ん中にトレースが見えます。どうしましょう?と、しばし思案。


なんとか崩れた沢身をこなし来し方を振り返りました。やはり真ん中くらいのトレースが見えます。


安心の登山道を進んですぐにこんな崩れた沢がまたまた登場しました。


これらの沢が崩れる前に設置されたと思われる立派な案内。


日本でも有数の崩れ、大沢崩れをぜひ眺めたいと進んできましたが、時間切れで今回はここまででおしまい。この沢の崩れを突破して30分くらいで大沢崩れの縁に立てそうでしたが、帰りが暗くなってしまいそうで諦めました。


アズマシャクナゲが咲いていてびっくり!


コケモモの実がたくさんなっていました。

御中道(おちゅうどう)は、富士山を一周するルートのことのことで、富士講信者における修行として利用された道。富士山の五合目〜六合目(河口湖五合目 〜 吉田口六合目 〜 須走口本六合目 〜 御殿場口六合目 〜 富士宮口六合目)あたりを一周する登山道であったが、現在は一部、登山道としては廃止された。現在は、一般的には、そのうち、河口湖五合目 〜 御庭 〜 大沢崩れの部分をさす。wiki
お中道をトレースするのは、山頂に行くよりよっぽど難しいと思います。いわばバリエーションルートがお中道だと思います。


五合目に帰るお中道から見下ろしました。小さな小山は寄生火山です。みんなピークに名前が付いています。そのくらい人との付き合いが長い日本の山の一つである富士山。


五合目駐車場にもどる道すがら、これも富士山という景色に出くわしました。雪代です。春先の雪解けの時に土砂とともに雪崩が起きて、すべてのものを破壊してしまいます。裸にされたダケカンバの幼木、すさまじい破壊力で流れ下ったであろう雪代の痕跡です。


すっかり秋です。みんな足長おじさんになったような夕日の影。


外国人だらけの五合目駐車場に帰ってきました。


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