2016年7月24日日曜日

両俣小屋

北岳方面に入りました。富士川の支流の早川が野呂川となり、最後に大きく沢が分かれるのが野呂川と北沢です。野呂川と別れた北沢の上流にあるのが北沢峠で、北沢峠標高約2000mには山梨、長野どちらからもバスで行くことが出来ます。古い話をすると、40年近く前、自然保護か開発かで揺れた北沢峠への道路建設。そんな論争があったことなど忘れてしまって、当たり前のように皆さんバスで向かいます。梅雨明けはまだのようですが、写真は夏山シーズンが始まった南アルプスの玄関口の一つ芦安村駐車場。朝4:45くらいの駐車場です。いくつかある駐車場、1,2,3,4…順番に埋まっていきます。当然数字が増えるとバス停から遠くなります。でもそんなに遠いわけではありません。


マイカー規制でバスに並ぶ行列。バス会社も、タクシー会社も全ての広河原に行こうとする人を運ぼうと、対応しています。あまりに多いと対応しきれないこともあるようです。芦安から広河原までは約1時間。5:15分の始発便、タクシーの方が先に出ました。乗り心地はタクシー(ジャンボ)の方が断然良いです。料金の違いは数十円です。ただ、自由な時間に走れるわけではなく、バスの時間に沿うように走るタクシーです。


天候が好転しています。


広河原で北沢峠行きのバスに乗り換え。広河原までは民間のバス、タクシーですが、広河原から北沢峠行きのバスは南アルプス市営のバスです。


広河原~北沢峠間(だいたい25分くらいの乗車時間)の、だいたい半分の野呂川出合でバスを降ります。


野呂川の本流と、支流の北沢との分岐。野呂川源流に建つ両俣小屋までは林道歩き2時間ちょっとです。アップダウンのある単調ではない林道歩きです。


林道の途中から見えた馬鹿尾根(仙丈ケ岳と塩見岳ををつなぐ長大な尾根。ばかばかしいほど長い登り、下りが続くことから付いた名前。)


野呂川出会いのバス停から、両俣小屋までの林道歩きは標高差約200m、登っているはずなのに期待に反して、こんな下りも出てくる林道です。


やっともう少しで両俣小屋です。基本、林道歩きは好きではありません。


やったー!着いたぞ両俣小屋!


小屋番は星美知子さん。下の写真、玄関のサッシの左にチラ見えの星さん…偶然です。


星さん~、小屋の様子をブログに書いたもいいですか?と聞くと、どっちでもいいよ適当に…ということで撮った写真です。小屋の台所。


食堂。両俣小屋の朝食は早いです。4時か4時半。夕食も夕方4時に着かないと出さないよ!とプレッシャー。普通の山感覚で行けば優しく対応してくれるはずです。普通の山感覚?日の出前に登って午後の早い時間に到着、午後4時がリミットかな。


両俣小屋から馬鹿尾根にのっかり、三峰岳みぶだけに登って先を目指す予定でしたがアクシデント。残念ながら今回は敗退。山は逃げませんから再チャレンジ!写真は野呂川越です。 


どうやって前に進むか?与えられた条件の中でどう勝負するか?それを悩むのは前を向いているからです。山登りの場合目的の場所に到着した後、下山がひかえています。その帰りのことも含めて前を向かなくてはなりません。今回は敗退でした。そんで、下山してすぐの両俣小屋があまりに居心地がいいので、そうめん!そんでbeer!


この日は遭難が重なって、複数の対応をしていた山梨県警の皆さん。ご苦労様です。


約2時間の林道の下り。途中ふと気が付くと黒い塊、クマ!


林道のすぐ横でした。直線距離で約20m!立派な体格の雄かな?両俣小屋の星さんが、クマ出るよ、とおっしゃっていた通りの展開。大きな声で威嚇したつもりですが、クマさんは食事を邪魔されてちょっと不満そうにふてくされたように沢筋を下って行きました。こちらは、ストックを武器にしようと、むかってきたら戦うつもりで身構えましたが、相手にされなくてよかった!


両俣小屋までは救急車は入れないということで、野呂川出合にスタンバイしていた救急車。連絡がつかず(電波状況がすこぶる悪い)、手持ちぶたさの救急隊員に会った林道終点でした。お疲れ様です!




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