2016年6月21日火曜日

マダニ

南アルプス深南部 池口岳から光岳のピストンをしました。登りはじめてすぐに、左足太ももの内側に違和感。このエリアで一番嫌な奴はヒルです。でもヒルは出血を見て初めて気づくというパターンです。登山パンツの上から触ってみると、違和感を感じる部分に豆粒のような感触。登山パンツを下して確かめると、皮膚の上に潜りこむように刺さったマダニ。なんだよ!まだ30分も経ってない!一瞬帰ろうかとも思いましたが、まぁすぐに命に係わるわけでもないし、とりあえず今度いつ来れるかわからないので登り続けました。家に帰って、この刺さったマダニをさあどうしよう?


マダニに咬まれた場合の危険性は、 マダニを媒介にした感染症です。主なもの
1)日本紅斑熱  症状は、かゆみのない発疹や発熱など
2)ライム病  傷口近くから赤い斑点が現れ、全身の倦怠感、寒気、頭痛、嘔吐、発熱、関節痛などの症状
3)重症熱性血小板減少症候群(SFTS)  症状は1週間から2週間の潜伏期間を経て発熱、嘔吐、下痢などが現れる
全ての感染症で死亡例があるようですが、特にマスコミをにぎわしたのが3)です。すべての個体がウイルスを保有しているわけではないようですが、日本のマダニのウイルス保有率など詳しいことはわかっていません。


飼い犬がマダニだらけで山から帰った時は、獣医さんに薬を処方してもらって内服薬と体中に散布という展開でした。子供が小学生の時、鳳凰山に登って帰ったら、耳の裏に食いつかれたときは病院で切開術を受けて取り除いてもらいました。消毒とかいろいろで大変でした。
とりあえず自分でやってみようと、フェイスブックでアドバイスを募ったところ、いろいろな助言やご意見が20件ほど来ました。メッセージいただいた方々ありがとうございました。
まずはワセリンで窒息させるという方法を試しました。1時間ほど待ちましたがダメ!


いじると足が動きます。写真の粒はマダニのウンコでしょうか?何だか悔しくなってきました。マダニは葉っぱの裏なんかに隠れていて、二酸化炭素、体温、体臭、振動なんかに反応して接触してきます。吸血節足動物ということ。血を吸うのはなんと1週間以上だそうです。満腹になったらポロンと落ちるそうですが、吸われている間に感染するリスクは高まります。その間、2~3㎝のマダニの体は100倍にもなるそうです。
自分で取る場合(引っこ抜く感じかな?)マダニの口先などが一切残らないように取ることが重要です。マダニが吸血中の場合、皮膚にマダニの口の先が食い込むようになるため、無理に引っ張るとマダニの口先が皮膚に残ってしまいます。くるくる回して取っちゃう道具なんかもあります。いくつかある取り方。
1)殺虫剤(キンチョールなど)スプレーを綿棒に吹きかけマダニに塗る。
2)咬みついている部分にワセリンを塗るとダニが苦しくなり外れる。
3)イソジンや虫よけスプレーをコットンパフなどにしみ込ませマダニに被せ、少し置いて外したあと綿棒で刺激し、マダニが自分から外れてくれればOK!
4)アルコールをかける、線香の火を近づける、氷で冷やすなどの手段
5)酢をかける。


実際にやった方法。
酢をしみ込ませた綿棒で、反時計回りに刺さったあたりを中心に、えぐるようにゆっくり回しました。結構痛かったです。刺さったままで登山をしていたわけですが、行動中も刺さった方の左足は大きく動かすと痛みがありました。特に段差などが大きいと痛かったです。たとえると筋肉注射のよう。


痛みに耐えて回すこと5分くらいでしょうか、ぽろっと取れました。妙な達成感でした。


けっこう勇猛果敢な御意見もありましたが、今週中には受診しようと思っています。


引っこ抜いたマダニも保管してます。マダニの細菌により体の不調が出た時にそのマダニを調べる事により特定できるからです。ちなみにまだ生きていると思います。



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