2015年8月31日月曜日

鋸岳角兵衛沢

鋸岳です。
全国的にはたくさんの鋸岳があるようですが、間違いなく鋸という名前の山の中で一番高い山です。甲斐駒ケ岳から伸びる西の尾根のピークです。鋸の名称そのままにギザギザした岩稜の山です。いくつかのピークがあり、標高が一番高い『第一高点』を目指した山行です。アプローチが大変な山ですが、僕が一番楽に取り付けると思っているルートをご紹介します。
戸台大橋です。ここから北沢峠行のバスに乗ります。普通北沢峠行のバスは、仙流荘というバス停で乗りますが、下山が戸台河原なのでここから乗ります。 


歌宿のバス停を過ぎて、丹渓新道のバス停で下車。ここからだと40分くらいで戸台の河原に降りることが出来ます。ゆっくり歩いてもです。ちょうど丹渓山荘の前くらいです。


昭和46年という文字が見えます。これは丹渓新道の途中に転がっている、スーパー林道の工事中の登山者に注意喚起する看板です。発破作業があるから歩く時は注意しろ!という意味。


戸台の河原と言いましたが、正確には藪沢です。昔からの一般ルートは、丹渓山荘あたりから八丁坂という急登を登って北沢峠に行きます。スーパー林道が出来る前からの登山道です。丹渓山荘あたりでは、本流を含めていくつもの枝沢が合流して戸台川となります。
まずは藪沢の渡渉からです。ぬめっているので履物があったほうがいいです。


今は使われなくなった丹渓山荘。鍵が閉まっていました。バスで楽ちんに北沢峠に行けるようになった現在ですが、それ以前はたくさんの登山者を迎えていたことでしょう。時代の移ろいです。


とても存在感のあるフジアザミ。本場富士山のものよりトゲが少ないです。


河原の登山道を行くともう一度藪沢を渡ります。幸運にも橋が残っていました。橋があったほうが楽です。そして早いです。通過のことです。


戸台の河原ではこの花も存在感があります。オンタデ。どこにでもある花なんですが、この日はとても綺麗でした。そう思えました。


もう一度渡渉をすると角兵衛沢の出会いです。渡っているのは戸台川の本流です。全員靴を脱がないで渡れました。丹渓新道を降りて、藪沢のはじめの渡渉をしてから30分くらいで角兵衛沢の出会いです。そこから樹林帯の急登となるわけです。


標高差約700mを一気に登ります。かなりの急登です。角兵衛沢の途中にある大岩下の岩小屋を目指しています。


大岩下の岩小屋にテントを張りました。大きな岩壁の基部がえぐれていて、岩壁が庇の役をするので濡れません。快適な岩小屋です。そして何と言っても素晴らしいのが、一番えぐれたところから出ている水のしみ出しです。直接飲むことは難しい量ですが、コッヘルでも置いて置くとすぐ溜まります。有難い水場とセットの天場です。早速、ビールをいただきました。もちろん自分たちで担ぎ上げたものです。


今更ながら気づいたのですが、大岩の周りは立派なカラマツの大木がたくさんありました。見事です。


あとから、山梨の青年2人もやってきました。申し訳ないけど、僕らの方が先に到着したのでベストな場所にテントを張ることが出来ました。ここはテントを張るスペースがたくさんないので、遅く到着すると条件の悪いところにテントを張ることになってしまいます。


晩飯もできました。おほうとうと、漬物とごはん。なんか最近こればっかです。食料とテントは僕が背負いました。水場があるので、全く水の心配をしなくていいというのはありがたいです。


二日間の山行は雨でした。単純に濡れていやだなぁ・・・という以上に 、雨の中だとさらに難しくなるルートです。この岩屑をだましながら、約2時間の山頂までの道のりです。


こんながらがらの中を登ります。岩は奇妙に均一化されたサイズです。大中小とサイズが変わりますがすべて動きます。でも、傾斜が緩く下まで落ちることはないのである意味安心です。自分が動かしてしまった岩は下まで落ちて行くということはありません。安心というのはそのことです。


雨と強風の中の山頂でした。雨は仕方ないとしても、やはり風ってやつは厄介です。フルーツゼリーが登頂記念。これオシャレで最近気に入っています。


 角兵衛沢の岩屑のルートは、いわば岩の墓場です。下山途中に見つけた動物の下顎の骨。カモシカでしょうか。過酷な自然環境です。


大岩下の岩小屋の水場も雨のせいか、いつも以上に出ていました。ここは涸れたという話は聞かないので、頼りになる水場です。何より冷たくておいしい水です。


雨で修業登山となってしまいました。テントを撤収して下山。角兵衛沢を降りて戸台の河原に立つわけですが、今回の山行の本当の修行はそこから始まりました。続く!

2015年8月27日木曜日

千枚岳のお花畑

悪沢岳にいます。もっと正確にいえば千枚小屋にいます。もっともっと正確にいえば椹島にいます。千枚岳と悪沢岳の間、千枚岳からいったん下り、ジグザグの小ピークをいくつか超えるところに比較的大きなお花畑があります。夏の最盛期は過ぎたものの、秋の花を中心にきれいに咲いていました。特に印象に残った花の写真をご紹介します。千枚小屋の朝。


千枚小屋の朝は素敵です。小屋の前や食堂からも富士山がばっちりです。10日前には咲いていなかったヤナギランが綺麗に咲いていました。


山は秋の風が吹いています。秋の花の代表格、トリカブトの白花。


登山道の日陰にこっそり咲いていた、ミヤマダイモンジソウ。この花、好きだなぁ


イワインチン これも秋の花。絶滅危惧Ⅱ類に指定


南アルプスを代表する花 タカネビランジ 鳳凰山あたりでは白いのは珍しいのですが、ここではピンクが珍しいのです。


このイガグリ坊主はなんでしょう?これだけでも面白いのですが!


タカネマツムシソウ  これも秋の花、山の秋ですよ、3000mの山は9月中旬も過ぎれば、いつ雪が降ってもおかしくないですから!


悪沢岳山頂付近の赤いチャート、ラジオラリア。


そして本日のメイン!アカイシリンドウ。小さな花です。歩きながら見つけるのはとても大変です。今回はじっくり探しました。千枚のお花畑には結構咲いていました。


そして、サンプクリンドウ。三伏峠が名前の由来。小さいけど目立ちます。このはなの咲いた後は雪が降るだけ、なんて言われ方もします。写真は、アカイシリンドウとサンプクリンドウが一緒に写っています。


シロバナノ サンプクリンドウ


もっといろいろ咲いてはいましたが、印象に残ったものを書きました。なんといっても二つのリンドウがとても良かったです。秋の山もいいですよ!





2015年8月25日火曜日

椹島の食事

南アルプス南部の登山基地、椹島に来ています。
地図で直線を引けば40㎞、実際は200㎞くらいも車を走らせ、バスに乗らないと到着しない遠いところです。 一回でここの交通事情を理解するのはなかなか難しいのですが、それにはまた今度。
椹島バス停


今回初めて椹島に泊まりました。食事はとても良かったです。ここから赤石岳、荒川岳、笊ヶ岳などに登るのですが、遠くから来た場合、やはりあさイチに出発したいので、とりあえず椹島に泊まって翌朝登り始めるという方は多いと思います。」椹島宿泊事情というのは気になると思います。お風呂に入れるというのはありがたいです。
一日目の夕食


翌朝の朝食


千枚小屋の朝日


特別な仕事です。また椹島に戻ってきました。
この日は椹島レストハウスでお昼。ここはスタッフもお若くてとても活気があるログハウス。



これはかき揚げ丼。これが一番のおすすめかな。 


カレー


山菜そば


かき揚げそば


 丸山から見た悪沢岳


椹島ロッジの今夜の夕食はハヤシライスとカルパッチョ


今週はまだまだ椹島にいます。台風の影響があまりないことを祈って

2015年8月20日木曜日

前穂高岳

前穂高岳です。前後の日が雨だったにもかかわらず、2日間何とか青空でした。
確実に登るために、標高2160mの岳沢小屋早朝出発という目論見。なので、初日は上高地から岳沢小屋までというのんびりした感じでのスタートでした。
沢渡ナショナルパークゲートの駐車場で驚き!バスターミナルの西側の林の中、高い木の上10mくらいのところに熊!一生懸命お食事中でした。バスターミナルからの距離は40~50m・・・わかりずらい写真でごめんなさい。真ん中の黒い塊が熊さんです。


河童橋。沢渡からタクシーに乗って(4人だとバスと同じ料金なのでおすすめです。)上高地へ


小屋までの登山道はとてもよく整備されています。この石の階段、登りやすいです。


岳沢小屋。岳沢という沢は、西穂高岳、奥穂高岳、前穂高岳、明神岳に囲まれた大きな沢。その、真ん中の扇の要に位置しているのヶ岳沢小屋。雪崩に流されたなんてこともありました。


小屋からすぐ、天狗のコル方面に行ったところのヘリポートまで行くと、前穂が見えます。


荷揚げの日。ヘリの往復は一度だけでした。戻るヘリに吊るされているのは、トイレの中身。


翌朝はヘッドランプをつけての登り始め。5時を過ぎた空の色。


重太郎新道
『穂高岳山荘の初代あるじ、今田重太郎氏によって拓かれました。
昭和25年頃、妻のマキ、幼少の娘、紀美子をともなって工事をされたそうです。山腹にテントを張り、娘さんをテントに寝かせながら作業したそうで。。頭が下がりますね。。

そして出来上がった道は誰呼ぶことなく重太郎新道と呼ばれるようになり、今現在も数多くの登山者が利用される道となっているわけです。
ちなみに紀美子さんは、23歳の時に突然病死されたそうで、いつしかテントを張っていた場所を紀美子平と呼ぶようになったそうです。』           岳沢小屋ブログより


重太郎新道、ハシゴやクサリ場もありますが、なんといってもとても急な斜面に着いた登山道です。息つく暇がありません。落石にも注意が必要です。まずは紀美子平を目指します。


だいぶ登ってきました。森林限界辺りで、焼岳に当たった朝日のスポットライト。


朝食はお弁当にしていただきました。しょっぱめのおいしい岳沢小屋のお弁当。


上部のクサリ場です。ここまでくれば紀美子平はもうすぐです。


紀美子平。岳沢から登ってきた人も、奥穂から吊尾根をこなしてきた人もここでのんびりします。


前穂高岳山頂。


山頂の北側からの写真。


山頂の南側からの明神岳、尖ってますね!


奥穂、涸沢岳、北穂、槍・・・涸沢カール


涸沢カールの底の涸沢小屋と涸沢ヒュッテ。岩のピークは、前穂北尾根Ⅱ峰。


紀美子平に戻り、腹ごしらえをして下りに備えました。


岳沢目指して。


ちょっと厳しい山行になってしまいました。皆さん頑張っていただきありがとうございました。まだまだやれるぞ!という自信につながってほしいと思いました。