2015年6月17日水曜日

笊ヶ岳2泊3日 後篇

笊ヶ岳を2泊3日で確実に登ろうという山行の後篇です。前篇
1日目の行動時間は9時間
2日目の行動時間は11時間
3日目の行動時間は7時間30分

檜横手を朝4時出発

4時半には、ヘッドランプの明かりも必要ないくらいの明るさ。日は長くなりました。


コースタイムは参考程度にして、あくまでもマイペースを心がけます。息が上がらない程度で簡単な会話ができるくらいがその人のマイペース。ペース配分は40分歩いたら5分休むとか、50分歩いたら5~10分休むとかです。休む時はザックを下して、行動食を食べたり水分を取ったりします。歩いているときも、ただ前に足を出すのではなく、次々に現れる段差や倒木、岩などに対して、どんな風に足を置こうとか、ストックをどう使おうかと常に考えて登っていきます。そうするとより楽に歩くことに集中出来て、苦しい急登もあっという間に終わります。

木の間から笊のツインピークが見えました。大笊小笊です。


笊ヶ岳、意外に花の山だったりします。毎年登る笊ヶ岳です。花の名前の同定は自信ないけど、
まずは、ゴゼンタチバナ


コイワカガミ
今回はこのピンクがとても鮮やかでした。標高2350m近辺で出合えます。


広河原から取り付く尾根は、布引山から派生している長大なフトオノ尾根の枝尾根です。枝尾根からフトオノ尾根に出たところが標高2350mの地点です。


コイワカガミ登場は、ほぼ急傾斜が終わるあたりなので、気持ちに余裕も生まれます。見事な咲きっぷりに歓声が上がりました!


こちらは、5月20日のホワイトバージョン。標高は1800m近辺での写真です。「シロバナイワカガミカイイワカガミ」とも、呼ばれているようです。このイワカガミ、中部地方の低山から亜高山帯だけで見られるようで、愛知・静岡・山梨・長野4県でしか見られないという・・・カイイワカガミは甲斐岩鏡です。


いよいよ布引ガレのフチに出ます。


目覚めたばかりのハリブキ


カラマツの初々しい新芽にたまった昨日の雨。


急傾斜の樹林帯を克服した後のごほうび。聖岳と上河内岳


スズシロソウ・・・だと思います・・・すずしろって大根の花に似ているから。


キバナノコマノツメ  葉っぱの形が馬の蹄(駒の爪)に似ているという由来


シロバナノヘビイチゴ  実になれば食べらるらしいです。ヘビイチゴという名前から敬遠していましたが、普通のヘビイチゴとはちがう仲間のようです。今度食べてみます。


布引山三角点標石

この時はまだ富士山が見えていました。布引山から大笊に行く間、2か所富士山のビューポイントがあります。


まだ夏山シーズン突入直後で、倒木なんかが登山道で邪魔な存在でした。太いものは如何ともし難いですが、手持ちの鋸で何とかなるやつは、整備しながら進みました。
整備前


整備後


バイカオウレン  まだ咲いていてくれました。布引山から笊ヶ岳の稜線の樹林帯の中は、ところどころ雪が残っていて、雪解けが遅くなった吹きだまりだった積雪量が多かったところが雪が解けて咲いている感じでした。


笊ヶ岳山頂


笊ヶ岳山頂の三角点標石  地味に存在しています・・・


ミネザクラ


鋸が見えます。かなり手こずりましたが、登山道を解放できました!


整備後


このルートを歩くことがあったら、注目してほしい特徴です。ナナカマドの古木が非常に多いんです。


夜の食事と、翌日の行動中の水を残雪で確保。稜線に残雪がある想定で、2日目までの水を確保して登ってきました。2日目のお昼以降はこの残雪を溶かして、水を確保する想定で行動していました。用意したビニール袋に雪を入れて、テントサイトまで運んで水を作りました。


おまけのかき氷!非常食の練乳をかけてクールダウン!


2泊3日だと時間に余裕があります。山頂を後にして、疲れが出る下山時も、ゆっくりゆっくり下れます。老平まで下らなくてもいいので、気持ちにゆとりがあります。それってとても大事です。今回はそのことを実感しました。 


コバイケイソウの造形美。


夏が来ると咲き誇るトリカブト


5月の時よりもたくさん咲いていた、コミヤマカタバミ


タケシマラン・・・だと思います・・・


ピンクの薄いコイワカガミ


テントサイトに戻って、笊ヶ岳山頂に足跡を残して大満足の中、まずやったのは水を作ることでした。この夜の食事分と、翌日広河原まで下る間の行動中の水の確保です。前日が雨だったので、どこか沢筋に入れば1~2時間で、沢で水は確保できそうな感じではありましたが、沢筋に入るリスクと、登山道に残雪があるということをはかりにかけて、残雪をチョイスしたということです。約5リットルの水を確保しました。


もちろん焚火をしながらの夕食です。


最終日は下るだけです。でもここは笊ヶ岳、危険なところ満載です。疲労して注意力が散漫になって滑落!なんてことがないように、ゆっくりゆっくり下りました。
カニコウモリの花ももうすぐ咲きそうです。


標高1400mくらいの地形図に載っていない崩落地。雨畑湖が見えます。あそこまで下るんだ~!


コアジサイももうすぐ開花


山の神からの登山道

広河原の渡渉、帰りは丁度いいクールダウンとなります。


トロッコ道の杉林


ここの通過は神経を使いました。ロープを出してロアーダウン。安全に通過です。


ヒメウツギが満開でした。


やっと安全地帯に帰って来ました。民家の軒先をお借りしてゆっくり休みました。あとは林道を下るだけです。


ヴィラ雨畑で、3日分の汗を流して、時間があったので有名な赤沢宿に寄りました。身延山から七面山に行く大切な宿場です。


ここで今回の山行の反省会。顧みて修正点はないくらい計画通りに事が進んだ山行でした。皆さんお疲れ様でした。


どうしても笊ヶ岳の山頂に立ちたいというリクエストでした。1泊2日だとかなり無理をしないと行って帰ってこれないと思いました。そこで、テントと食料と水とナビゲーションはやぶ山三ちゃん担当!となりました。アクシデントはあったものの、結果はほぼ完ぺきでした。
笊ヶ岳だけではなく、行ってみたい山頂があり、イマイチ自身がない・・・という方はどうぞご相談ください。真剣に登山計画を立てて目標に取り組むお手伝いをさせていただきます。ご連絡お待ちしております。

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