2014年6月30日月曜日

安全管理~ロープワーク

所属しているガイド協会の研修の日

埼玉県野外活動センタ-で行われた本日の研修は、僕にとって特別な日になりました。ロープワークはいざという時に使えてなんぼの技術です。いざという時に使えるためには、相当の時間をかけてマスターしなくてはなりません。

野活の展望台

ロープの結びのおさらい


シートベントの基本形。ロープの結びは応用していろんなところで使います。これは120cmのシュリンゲを使って上半身用の簡易ハーネスを作る時に使う結び。原形を確認して何が大切なのかをみんなで認識するために作った結び。


フリクションノット

歩けない人を運ぶための搬送の技術。カラのザックと数本のシュリンゲが必要です。


ザックだけの背負い方

少し大掛かりだけど、3個のからのザックと6人の人間と、それぞれのシュリンゲで負傷者を運ぶ搬送技術。1人あたりの負担は軽いです。前後サポートも含めて安全に移動することを確認。


いちばんスピーディーにツエルトを張る方法の確認。
この中に6人の人が入って、風が強いという想定の中、一服しています。


いざという時、ロープ等を使ってできる安全管理の研修を12人のガイドで確認しあった日でした。
ヘロヘロになるくらい疲れましたが、いざという時はおまかせください!

2014年6月24日火曜日

乾徳山の鎖場

梅雨の最中とはいえ、今日の不安定な天候は集中豪雨と雷。全てが終わった後で、やまの洗礼を受けたようにびっしょりになりました。ご褒美も貰いましたが・・・

¥800の駐車場代

 大平(おおだいら)牧場、昔はここで乳牛を飼っていたのだと思います。僕が高校生の時は、途中の国師ヶ原で登山者目当てに牛乳を売っていました。そんな記憶があります。畜産を止めてからどのくらいたつのか。この牧場が開拓されて約1300mの登り口を利用させてもらえるのだから、駐車場代はしっかり払いましょう!


もともと、牧場から放牧地の国師ヶ原まで行くための道だった登山道は、こんなに立派になっていました。拍子抜けした歩きやすい道。途中の水場はなくなっていました・・・


国師ヶ原

徳和からの登山道と合流するところです。なんでもこの先の避難小屋にトイレを作るために道が整備されたそうです。この夏完成予定。8月かな?

山ガーナ、まだあります・・・

レンゲツツジが満開の扇平。やはり山梨のこの標高にはレンゲツツジです。約1700m


痩せて元気のない鹿さん

サラサドウダンツツジも満開でした。


甲府の山道具やさんエルクとのガイド山行で、「岩場でロープを使わないでセルフビレイを取りながら登る方法」という講習会。垂直の岩場を2本のシュリンゲと3枚のカラビナで登りました。


こんな感じです。

ムンターヒッチでロアーダウン

一瞬、山頂から展望がありました。扇平、道満尾根、大平牧場が見えています。


ご褒美はこれ、またしても厭きるくらい採りました。ちなみに、大平牧場で¥500払うと牧場の周りのわらびが取り放題です。遠くに乾徳山の山頂が見えています。


雹の洗礼

ワラビを採っていなかったら豪雨に会う前に下山出来ていたかも!?


ロープワークに通じることは繰り返しやらなきゃだめです。ガイド協会では諸々ひっくるめて、安全管理という言葉を使っています。いつでもお声をかけて下さい、講習形式で現場でアドバイスさせていただきます!


2014年6月19日木曜日

大砂走

宝永山、最短ルートは富士宮口五合目で車を降りて1時間半で行けます。
が、絶対お勧めは水ヶ塚駐車場か御殿場口五合目から三つある宝永火口を経由するルートです。自然のダイナミズムを体験できるからです!

第一火口の残雪

馬の背手前。標高約2700m、普通の山だったら這松が出てきたり、もっと岩がでこぼこしていたり、いろんな変化が狭い範囲でありますが、富士山では、特にこの辺りは直線的で地形がシャープでとっても面白いと思います。こんな場所はなかなかないです。写真は馬の背です。


宝永山(ほうえいざん)は宝永4年(1707年)の宝永大噴火で誕生した、富士山最大の側火山である。標高は2,693 m。この宝永の大噴火以降は噴火していないため、この宝永山が富士山の最新の側火山になる。
宝永大噴火は、歴史時代の富士山三大噴火の一つであり、他の二つは平安時代に発生した「延暦の大噴火」と「貞観の大噴火」である。宝永大噴火以後、2013年に至るまで富士山は噴火していない。wikipediaより


山頂のモニュメント。ピークというよりもただの突起という感じなんですが・・・


ここの噴火がたかだか300年前、こいつが一番新しい噴火。噴火前にあった富士講のルートは約70年かかって復活する、そして今そのルートを歩ける!全てがすごいことだと思います。静岡山岳自然ガイド協会に所属していて、山梨の韮崎に住んでいるおいら、どっちが表でも裏でもいいと思っていました、でも正直、山梨からの方が形がいいとずっと思っていました。でも宝永山、そんな垣根を越えてなかなかいいと思いました。

御殿場口の登りルート


こんな感じ

大砂走の始まりです。


はてしない感じに続く砂礫


見てくだっさい!遠くに見えている四角のボックスが御殿場口五合目の駐車場・・・
気が遠くなる感じに見えますが、下りなのでへっちゃらな結果です。丸いピークはツインズの双子山


オンタデ

火山礫の登山道も、宝永山からしばらく下ると植物がぽつぽつあらわれます。富士山特有の植物たちです。

フジアザミ

メイゲツソウ


フジハタザオ


大石茶屋。小屋明けの準備をしていました。富士山の山開きも近いですね。
御殿場口五合目の駐車場はすぐです。


2014年6月18日水曜日

須山口登山道


水ヶ塚公園(もしくは須山浅間神社)から登る「富士山須山登山歩道」は、緑の森をぬけ原生林を登り宝永火口群の脇を通って、富士宮口登山道六合目に至る登山道です。


1合5勺

ヒメシャラとコケ

二合目、このあたりから傾斜が増します。ルートはよく整備されています。


シロバナノヘビイチゴ、たくさん咲いていました。


御殿庭下の標識

御殿庭中から第三火口へ

樹林帯から宝永第三火口に入りました。樹林帯の縁はカラマツ、すごい環境なんでしょうまるでハイマツの様に真横に延びていました。富士山は新しい山なのでハイマツはありません。


御殿場口五合目からのルートと合流しました。どんどん草木も生えない地帯になっていきます。


宝永第二火口 


宝永第二火口の縁。右が第三火口で左が第二火口 


 富士宮口五合目に行く登山道。正面の急坂を登ると六合目へのトラバース道に合流


宝永第一火口からの宝永山。


左上するトレースはかなり登りにくいです。安定しない砂礫の上を登るのでちょっとコツが入ります。小股で少し蹴り気味にフラットに靴底を押しつけて、リズムをとって登るといいでしょう。


宝永山の馬の背です。


正面は御殿場口の下山ルート。右斜めに見えるトレースを行くと御殿場口の登山ルート。
この辺りはどのルートを行っても砂礫の不安定な歩きにくい登山道です。