2014年10月19日日曜日

富士川の川霧

富士川の川霧に遭遇しました。いろんな条件がそろって初めて確認できる気象現象です。

静岡の山に行くべく国道52号を南下していました。写真は甲府盆地のボトム、鰍沢の街です。よく晴れた韮崎から南下していよいよ盆地から抜けるところです。甲府盆地はよく晴れていました。なんだか舞台の演出のように雲がもくもくしている光景に驚きました!

夜に雲も風も無い時、地面の熱が空気中(空に向かって)に放出されます。熱を失った地面は急速に冷えて、その回りの大気の温度をも下げてしまいます。また底が冷えた状態ですので、上昇気流も起こらず気温がドンドンと下がります。これが「放射冷却」と呼ばれている状態です。甲府の最低気温は8℃、最高気温は22℃。一日の寒暖の差が14℃もあります。これって山梨では普通です。

逃げ場のない空気が流れて行くのが富士川ということになります。霧の発生です。また風が強くても霧が流れてしまいますので、風が弱いことも条件になります。そして、この湿度を多く含んだ空気が弱い風でさらに川面付近に運ばれると、水温の方が高いため、今度は水面から盛んに水蒸気が発生することとなります。それが冷却され再び凝結して霧粒となって発生します。これが川霧です。
川があることで、さらに水分が供給されるということです。西嶋あたりが一番濃い霧でした。


鰍沢の街を過ぎるところ、両側の山が迫って来て谷間に入るところです。川からどんどん水蒸気が供給されていました。東の空を見ています。


西嶋の交差点では前も見にくい状態でした。


R300号の富山橋を渡っています。遠くに川霧の最後の所が見えます。霧は鰍沢から飯富までとっても濃い感じでした。川霧は不思議な気象現象ですね。条件がそろわないと起きない気象現象なんて、まるでブロッケン現象みたいです。


霧から脱出した後は、プチ山座同定でした。こいつは篠井山


アップの篠井山。どっしりとした山です。


左の大きな山が貫ヶ岳


右の一番奥が七面山かな?


まわりの山が見えるとうきうきします!


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