2014年7月15日火曜日

宝剣岳チェック

宝剣岳は危険な山です。僕なりに検証してみます。

そもそも宝剣岳は独立した山ではありません。木曽駒ヶ岳周辺の氷河地形から尾根が南下していて、その尾根上のピークに過ぎません。そのピークが花崗岩の岩山ということです。写真は宝剣山荘から見た宝剣岳の山頂と天狗岩です。

駒ケ岳ロープウェーの存在が、木曽駒ヶ岳を特種な山にしています。駐車場とバス停のある菅の台、朝7時の段階で100人くらいは並んでいました。車を駐車場に停めて、まずはバスに乗ってロープウェーの下の駅「しらび平駅」を目指すわけですが、2時間待ちなんてこともざらにあるようです・・・ そんな感じで、ロープウェーの上の駅「千畳敷駅2640m」に数千人が運ばれるのだと思います。
千畳敷カールで雲上の人となったら、乗越浄土を目指しての登り。乗越浄土に着いたら、宝剣山荘と天狗荘の横を通って中岳へ。中岳に登ると木曽駒ヶ岳が初めて見えます。駒ヶ岳頂上山荘(キャンプ指定地)を過ぎて最後の登りで木曽駒ヶ岳山頂。これがロープウェーを使った場合の木曽駒登山。すごい人です。ロープウェーの最終17:00に間に合うように千畳敷カールに帰ります。

宝剣岳は乗越浄土横の宝剣山荘の南から登ります。写真の一番高いのが山頂です。


最初の鎖場

鎖場のアンカー

鎖場はよく整備されています。整備状況はトップクラスと言えるでしょう。鎖のサイズもアンカーもしっかりしています。足場、スタンスが悪いところには工事現場の足場と同じものが埋められていたりします。


小さなリッジ(岩尾根)状の所を越えると最後の鎖場です。ここもホールドスタンスがたくさんあり、鎖のサポートもしっかりしているので安定しています。何より万が一バランスを崩しても谷底に落ちるような傾斜ではないのです。


 山頂から見下ろす千畳敷カールと駒ヶ根市街


山頂に立つ人

宝剣岳が危険と言われるのは山頂の南側です。
宝剣岳の山頂の北側と南側では、同じ岩場鎖場と言っても難易度が違います。北側は優しい岩場で、南側はとても厳しい岩場です。とくに山頂直下は要注意です。落ちたら100m以上は落ちてしまう様なところで、両側が切れています。


庇状に延びた大岩と、ルート上のトンネル


古いアンカー

昔から多くの登山者を迎えてきたのですから、昔からルート整備がなされていたのでしょう。
遊具の様なアンカーはしっかりつかめ、安定しています。その上をなぞるように新しい鎖なども設置されています。


北から山頂を越えてくると、ここは下りになります。下りの方が難しいです。


イワヒゲのラインダンス


ここは登りです。この登りを登りきると危険地帯はおしまい。


安全地帯に入ってからふり返った宝剣岳。やっぱりヘルメットがあった方がいいでしょう。
三ノ沢岳の分岐あたりからふり返ってます。


極楽平と三ノ沢岳


極楽平からこの雪渓を東に下ると千畳敷カール。下りだったらアイゼンがあった方がいいと思われる傾斜でした。宝剣岳山頂南の悪場を避けて縦走する人も多いようです。つまり、ロープウェーで上がって、乗越浄土から木曽駒をピストンして、乗越浄土から千畳敷カールにまた下り、極楽平へ登り返すというものです。

むこうは伊那前岳

悪場が終わって南を見渡します。奥は空木岳と南駒ヶ岳。


主稜線の檜尾岳から東に延びる檜尾尾根。最初のコブにある檜尾岳避難小屋
奥は南アルプスのパノラマ、鋸岳から聖岳まで見えました。


 チングルマとコイワカガミ


今夜の宿です。

檜尾岳避難小屋
この日は小屋泊が10人、テントは4張りでした。トイレもしっかりきれいで快適な小屋でした。
利用料は、協力金という名目で¥1000です。向こうの山は空木岳です。




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