2014年6月7日土曜日

笊ヶ岳 敗退

梅雨入りして間もない週末。

なんだかつれない空模様ではありますが、通いなれた老平からの笊ヶ岳、警報ではなく(大雨洪水警報)注意報止まり。この梅雨入り直後の予報は難しいみたいです。いつも見ている天気予報は、まず日本気象協会の山の天気予報、こいつはけっこうアバウトです。最後に頼りにしているのはヤマテン,気象予報士の猪熊さんのサイト、有料で300円ちょっとかかります。でもtenki.jp(日本気象協会)の予報の信頼度が「C」の時、違う予報が出て何度か当って助かったことがあるので頼りにしています。それでも今朝の段階では日曜は晴れ間がのぞくかも?だったのが、今日の夕方の更新では霧雨でダメなものに変わっていました。

老平ゲート

あんまりないシーンだと思います。去年まで崩れていた手掘りのトンネルにコンクリートが吹きつけられていました。安心して通れるようになりありがたいです。雨の水滴が写真に写っています。右からすさまじい勢いで水が落ちています。雨中の笊ヶ岳のアプローチはこうなります。


民家の軒先で雨宿り

広河原までのアプローチ、よく整備されているのですが、いつも自然の脅威にさらされています。橋が落ちたり、手すりが破壊されたり・・・


ここも崩壊

今年の大雪のせいなのか、去年の夏ぐらいからの大水のせいなのか、崩れた個所が何箇所かありました。


対岸にいくつかのプレートがあります。ここが広河原です。
ここで奥沢谷の左岸から右岸に渡って、怒涛の尾根の登りが始まるのですがこの状態・・・


ロープを出してトライしてみましたが、リスクが高すぎて向こう岸まで行けません。ものすごい水圧です。泳ぐという流れではありません。流れに入ってしまったら、そのまま二度と地に足をつくことが出来なくなるような水の流れです。


簡易タープを張りました。

タープの下で雨をよけながらの昼飯。目の前の濁流と轟音を聴きながら、今回の山行の撤退を決めました。山は逃げないので、もっと機嫌のいい時に来ることにします。


広河原は雨畑川の支流、奥沢谷の支流の北沢の途中の渡渉点です。

どのくらい前かはわかりませんが、昔はもっと手前の北沢と南沢の合流点の上で対岸に渡っていたそうです。北沢の出会いのちょっと上です。渡渉するわけではなく、吊り橋が掛っていたそうです。今回は撤退で時間があったので確認しました。老平から西に向かって進んだ後、北に方角が変わる所が、北沢と南沢の合流点。北沢に入ってすぐに左に沢身に下る明瞭な踏み跡がありますが、初めて見に行きました。今は釣りをする人が利用するトレースです。なんと吊橋の残骸がありました。写真の手前の角材と、濁流に向こう岸にかかるワイヤー。


ここは危険地帯です。右に奥沢谷ですが、トレースの右側は崖というより垂直の滝です。 



民家の上の小沢の現状

ここは去年までブリッジが掛っていました。そのスチール製の信頼度の高い橋は流されていて沢の下の方に転がっていました。


過酷な環境の中にあるトレールなので、こちらが臨機応変に対応できなければ対峙出来ないのが山です。そのためには撤退という選択肢もありです。

帰りの林道から見えた、奥沢谷。この川の蛇行は180度の角度です。敗退して落ち込む気持ちに自然が御意見しているように思えました。つまり、この角度はあるがままということ、傾斜と水の流れがあるがままに自然に推移すればこんな地形になる。そんな声が聞こえてきたようでした。

笊ヶ岳、また募集しますのでどうぞご参加ください!

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