2013年11月28日木曜日

韮崎 大平山

 馬頭観音
SMNGA静岡山岳自然ガイド協会主催事業

2013.12.12(木) 韮崎 大平山

一般参加料金6500円(交通費など必要)

集合AM8:30 JR韮崎駅

山の事故の約3割が道迷いと言われています。断トツ1位です。
2位、3位は滑落、転倒、そして転落。
道に迷い、疲労困憊しての滑落、転落だとしたら、山の事故の大半は地図を読めたら防げるかも?
実際に山を登って読図力を身につけましょう。

持ち物
1/25,000地形図『韮崎』、コンパス(GPS、スマホもOKです。)、昼食、行動食、水筒

担当ガイド:三上 JMGA認定登山ガイド 09035937595
電車で参加の方、前泊の方 担当ガイドまでお知らせください。

2013年11月27日水曜日

読図講習 鈴嵐

リアルな地図読みのリクエスト
地図に書かれている情報は、全てではないということの確認になってしまいます。目標の山があってそこに行って帰ってくるという目的のためには地図は欠かせないのですが、それだけではこと足りなくて、地形を読む力も必要!であるということが確認出来た今日でした。


韮崎の裏山は、昭和の中ごろまで燃料の供給地でした。炭や薪などです。林業も盛んだったので昔の仕事道が今でも残っています。地形図に載っている徒歩道はほとんど登山とは無縁の昔の仕事道。地図には載っていない道もたくさんあります。馬が木材を引いたりしたからなのでしょう、幅広の道の跡です。跡という表現は、今はだれも歩かないから木が生えていたり、倒木が凄かったりところどころ崩れていたりするからです。



立派な山椒の木

山の神の石祠発見!


えぐれているのが仕事道

池ノ平のため池

池ノ平ー「いけのたいら」ではなく、「いけんてぇら」という地元の人の発音
ふもとの水上の集落から標高差で500mくらい山の中にある農業用のため池です。人工池。
雨が少ないと放水するそうで、立派な放水路の石垣と橋がありました。


池ノ平と鈴嵐のピーク


仕事道を拾いながらの登高

林道も横切ったりです。

ヘボの巣
ヘボとか地蜂とか呼ばれる、クロスズメバチの巣です。熊さんの仕業でしょう。


馬頭観音
特別このあたりの人々が信心深いのか、それとも豊かな山の恵みにあふれていて生産性が良かったからなのか、山中に石物がとても多いんです。この馬頭観音では以前蹄鉄も拾いました。蹄鉄は今、韮崎の北東小学校にあって、社会科の授業の資料として使われていると思います。


硯石
土橋里木(つちはし・りき山梨の民話研究の第一人者)の本の中にも出てくる硯石と思われる石
巨人伝説の話です。デイラボッチが甲府盆地から甘利山山中の硯石を踏み台にして甲斐駒に飛んでった!というような話だったと思います。それで硯石はへこんだ。というお話。


硯石

ほどなくして鈴嵐の三角点  三角点名「水越」三角点にはそれぞれ名前がつけられています。結構てきとーな名前だったりもしますが・・・


午後になって風が少し出てきて寒くなりました。あったかい味噌汁がありがたい。


やはり登場!恩賜林の林班の境界標識


老別当と呼ばれる鞍部から花房山に向かう途中に見つけた山の神の石祠


陽が短くなりました。楢の木の黄色い葉っぱが輝いていました。


ヤマモミジの大木がたくさんありました。




黒い塊がふたつ・・・熊の親子のようでした。


いい香りのするダンコウバイの黄葉


車に戻りました。

今回歩いたルート
特別な山でもないのですが、出会ったもの全てをお伝えしたくてついつい長くなってしまいました。

     


2013年11月24日日曜日

黒富士東尾根

一般的には登山の空白地帯・・・と言ってもいいのが金桜神社から金峰山にかけての山域です。荒川ダムから北側には登山道が整備されてwelcome!な山はありません。(ちょっとオーバーな言い方をしてます。)整備された登山道がない山を歩く場合 に必要なのは、もちろん読図ということになります。じゃあ読図が出来るということはどういうことなのか?地形図とコンパスがあればどんなところでも歩けるのか?読図が出来て多少のロープワークが出来ればどんなところでも行けるのか?今回のリクエストはその疑問に極力答えようとしたものでした。


一番手前の左上する岸壁が、昭和9年に天然記念物に指定された燕岩岩脈です。
その壁の上の松の木が生えている所をめざしてのスタートの朝でした。

どんな山でも大切なことは、自分が今どこにいるかということです。そしてどこに行こうとしているのか?が次に来ます。登山道が整備されている所でも必ずやっている思考回路。地形図を読めなくても、登山口などと大きな看板があればここだここだ!となります。「○○山→」などの標識があればそちらに向かいます。途中赤ペンキやテープに導かれたり・・・そして山頂となります。

地図が読めると自分でルートを決めることが出来ます。


近くから見た燕岩岩脈と実際の尾根上


地図が読めることが全てかというとそうでもないのが藪山だったりします。地図を忠実にトレースすることが目的ではなく山頂に行くこと。それなりにセオリーがあって、それをお伝えしての登山なので時間がかかります。
それにしても小春日和で登山日和でした。晴れていると山がよく見えて助かります。

黒富士東尾根が見えました。

こんな岩場も出てきます。


黒富士東面の伐採地


燕岩岩脈の尾根にあった宮標石

燕岩岩脈通過後のコル

写真は尾根上の傾斜の強いところ、通過したルンゼです。


ルンゼのどんずまりのところでリードと懸垂下降の練習をしていただきました。


悪場を過ぎると、小春日和のあったかい尾根です。


最後は急な斜面を登って頂上


美味しいコーヒーをいただき!

予定変更で一般道へ

読図をじっくりして、ロープワークもしたりしてたら、予定していた南の尾根に行く時間がなくなりました。明るいうちにマウントピア黒平にたどり着くために北上して、黒富士峠を目指しました。


升形山

青笹の尾根


黒富士峠


黒富士峠からの下り。カラマツの植林地が下り始め。笹の生えたところはふみ跡がほぼ消滅。


下山途中にいくつも出てくる炭焼き窯の跡


下山途中から見えた鈸岩(ばち岩)

尾根コースもあるもよう

仕事道のなごりと川の流れ


存在感のある天狗岩


マウントピア黒平

大根の煮物


藤原さんという方が経営している「マウントピア黒平」でそばをいただきました。
黒平周辺の生き字引のような方で、ここいらに来た時はいつも寄らせていただいて地名や山名を中心にいろんなお話を聞かせていただいています。