2013年5月27日月曜日

稲又山から下山へ

 所ノ沢越の続き 県境の山PART4 最終章



先ずは稲又山に登るべく、ヘッデンスタート。 


まだ白みかけたばかりの所ノ沢越。遠くのシルエットは七面山から八紘嶺の稜線

 伐採小屋跡

 布引山横からの日の出



 木の間越しから稲又山


 やはり東海パルプの標識



どこも見えない稲又山の山頂。

 お宝発見!

       稲又山山頂のプレート『山梨県境 一周記念           
                     1968年7月8月 山梨登高会』 とあります。


山頂から青薙山方面に進み、南ががれて展望のきくところまで行きました。
去年歩いた尾根が目の前です。青笹山、イタドリ山、小笹平、ロープを出した馬の背。

ここでカメラのバッテリーが切れてしまいました。

この先の青薙山まで進みたいところですが、時間切れです。所ノ沢越まで戻ってテント撤収
気持ちを切り替えて、布引山の登り返し。とても憂鬱な登りです。つらいだけなので・・・



何とか明るいうちに布引山を越えて、檜横手のテン場に着くことが出来ました。

翌朝までゆっくり休んで、ゆっくり下山。四日目は下るだけなので、かなりのんびり。

 またたくさんの収穫!




2011年7月の広河原


今回の広河原。わかりにくいかも知れませんが、去年の夏の大雨で岩の配置が大きく変わりました

去年と今年も少し変りました。まだ岩が安定していないようですが、渡り易い現状です。


下山して、車で5分もかからない温泉 ヴィラ雨畑 に直行。四日分の汗を流して
そばと、持ち込みのコシアブラを天ぷらに揚げてもらって、いただきました。うまかったー!

とても中身の濃い充実した四日間でした。リクエストして頂いた方にとても感謝しています。

このような山域で、登山道も山小屋もあてに出来ない、全てにおいて自己完結が求められるような山登り、ご相談ください、全力でサポートいたします!

2013年6月 8、9日(土、日) 笊ヶ岳  まだ空きがあります、ご参加待ってまーす!




所ノ沢越へ

県境の山の続き、PART3です。

 布引山のテン場

笊ヶ岳の山頂でゆっくりした後、布引山に戻ってきました。4日間の山行中、最も雲がない日

いくつかの目的がありました。
一つは笊山頂での写真撮影、次は稲又山に登ること、そのためにテント場を所ノ沢越に移動。
何年か前に同じメンバーで泊っている場所なので、とても素晴らし幕営地であるということは知っています。
ただ、布引山から所ノ沢越までの500mの標高差も厳しいということも知っていて、気持ちを引き締めながらテントを畳みました。

 怒涛の下りです

 
東海フォレストの道標

 布引崩れ

崩れの際を歩きます


 
正面が稲又山

 こんな歩きやすい所も


 バイカオウレンでしょうか?

 伐採地跡

布引、所ノ沢間は初めと最後がわかりにくいです。ヒントを書いておきます。
・布引からの下りは、はじめ左に行くこと意識して、布引崩れの際に出るようにする。
・細かく見ればルート上に4個のピークがある。2個目のピークで90度左に曲がる。
・伐採地は山梨静岡の県境沿いに踏み跡があるので、そこが尾根上である。


 所ノ沢越到着


数ある峠の中でも、峠中の峠!って感じです。標高は2000m、静岡側には大井川東俣中の宿への道がありますが、山梨側道はありません。流域面積の広い稲又谷が広がっているだけです。

むかしはここを西沢峠と呼んでいたようです。
平賀文男展、平成25年2月に大正13年の赤石岳登頂のフィルムの解説をしました。
当時は、雨畑から稲又谷の左岸に付いた道を登ってこの峠を経由して、大井川の椹島や中の宿に物資を運んでいたようです。
大正13年のフィルムの中に出てきた、西山峠が所ノ沢越ということです。

 峠から5分くらいの下り


ここは確実に水が確保できます。

 広い快適なテン場

 晩飯     

昨日のコシアブラが、大量にあったので、ハムとちくわで油いため。大好評でした!


雪でぬれたものを干したり、焚き火で温まったり、平らで乾いた所に寝られる幸せ!

翌朝も4時出発を目指します。

まだ続きます・・・





笊ヶ岳山頂の展望


県境の山の続き、PART2です。

夜が明けました。


雪の上で寝るのには慣れが必要です。

あと装備として絶対あった方がいいのが、GORE TEXのシュラフカバー。快適さが違います!

  稜線の残雪の様子  

  富士山が良く見えて!

 ランカン尾根のでこぼこ

  こんなところも・・・ 

山頂の展望を朝一から堪能しようと、暗いうちから行動しようと話していましたが

寝坊してしまいました。でも正解でした、残雪が多くヘッドランプでの行動はかなり厳しかった。  

 1m以上の落差あり


 山頂到着!いよいよ!



この景色を見るためにこの山に登る方もいるくらいです。標高差は約2,000mですよ!

もちろん日帰りの登山者もたくさんいますが、この景色を見ないのはもったいないと思います

そのためにはテントに泊らなくてはなりません。テン場は三っつ、檜横手、布引山、山頂の横

おまけに水場がありません、下から担ぐんです。甲斐駒の黒戸尾根よりも確実に厳しいです。

 パノラマ写真が目的

  
赤石岳


荒川三山


塩見岳と遠くに仙丈ヶ岳


聖岳


北岳が見えます


赤石は日本で七番目に高い山、悪沢は六番目


聖と上河内岳


小笊と富士山、笊ヶ岳は大笊と小笊の双耳峰


笊ヶ岳の南の山々

布引山、稲又山、大無間山なんかが見えています。明日は稲又山なのでテント場移動。

所ノ沢越目指します。





2013年5月26日日曜日

県境の山2013

こんな、なかなか体験することの出来ない山をリクエストいただいたことに感謝です!

毎年、早川町の山梨と静岡の県境を歩いてきました。今年は笊ヶ岳を中心にあっちこっち・・・

先ずは小笊と富士と・・・


笊ヶ岳は深田久弥が登ろうとして登れなかった山。その繋がりの日本二百名山に選ばれた山。

そして山梨百名山だけど、おそらく最もハードな山、それが笊ヶ岳!

 老平の朝


登山口は早川町の雨畑地区の老平。



この山がなんなの~?って感じですが、この山に登るんです。

布引山です。ここを経由して笊ヶ岳に行くのがスタンダード。

老平からしばらく林道歩き、その後はむかしの森林軌道跡の切り開きを歩きます。


明るい林、古民家、吊り橋、湿った所、気持ちのいい植林地、いろいろ出てくるアプローチですが

忘れてならないのは、登りの場合、左は奥沢谷、100mは切れている崖ということ。

 広河原

去年の夏の大雨で、多くの岩が流されすっかり様子の変わった広河原です。


奥沢谷の北沢の広河原で渡渉していきなりの急登をこなして現れる山の神


つらいアルバイトの途中で、気持ちを和ましてくれる花たち。けして華々しい訳ではないけど

清楚にきれいです。これはイワカガミなのでしょうが、白いです。


数字は標高です。つまり1735mということ。

コシアブラだらけです!大木ばかりなので収穫には苦労しました。貴重な食料!

 登山道



これも登山道・・・この写真は急登の様子がわかります。いったいどこを登るのでしょう?

 残雪が出てきました

 カラマツの芽吹き



布引がれという崩れのふちに出ました。

ものすごい急登を修行のように克服してきた後で、まるで至福の時と言う様な瞬間。


赤石岳と聖岳が目の前に飛び込んできます。

 晩飯

布引山の山頂でテントを張りました。先ほどのコシアブラはてんぷらでおかずの一品。


これも途中で採ったワラビと、サラダと、アルファー米とみそ汁が今夜の晩飯。


寒いけど、雪の上にテントを張りました。仕方ないです、ここしか平らなスペースがありません!

とりあえず寝ます・・・三泊四日の初日です。

続きは次回です!